私の好きな絵
大雨のニュージーランドに戻って参りました。
昨日は、荷物を八割がた片付けたあと、しばらく居間のソファに埋もれて雨脚を眺めていましたが、
ふと部屋の中に目をやると、ふだん見慣れている絵が、いつになく意味深く目に飛び込んできました。
まず、正面にあったのは、中国の近代絵画の中堅どころ、Guo Weiの作品、
暖炉の上に飾ってあるのですが、かなり大きな絵です。
マットなグレーの背景に、プールから今あがってきたような男の子の赤い像が強烈です。
それでいて、どこにでも居そうなアジア人の子供の表情と構え。
ペイントナイフで付けた傷が、なかなか効果的な絵です。
次は、ソファの後ろに飾られた、さらに大きな油絵。
これは、ニューヨークの若手の作品で、
(ランディーという名前だけ覚えていますが、ラストネームはど忘れしました)
風景画というのか、抽象画というのか、とにかく雰囲気の良い絵です。
絵を雰囲気で語ってはいけないのでしょうが、10年前に購入してから、ずっと気に入っています。
ランディーは、子供の頃火付け癖があったと告白していましたが、
そんな彼の内面をよく物語った絵だと思います。
そして、Here is my favorite.
この家の中では、私の一番好きな絵がこれです。
中国の近代画界では、ゴッホのような存在と言いましょうか、
たぐいまれな天才画家、劉小東(Riu Xiaodong) の絵です。
うちの猫の写真を渡して、ひまな時にボードに描いてもらった絵ですが、
今は亡きキティの遺影でもあります。
50ミリレンズではないので、絵を正面から撮ることが出来ず、残念でした。