謀殺 下山事件
本がなければ旅行できない私です。
レチェヘ行ったときは、「竜馬が行く」の真ん中辺りを読んでいました。
イタリアと竜馬、このリアリティーのワープがまたいいんですよね。
今回は「謀殺 下山事件」。
ひと言、面白かったです。
松本清張のクラシック「日本の黒い霧」を読んで以来、
戦後日本の事件ものが大好きになってしまった私ですが、
下山事件は特に謎に包まれていて奇怪。
これを書いた矢田喜美雄さんは、走り高跳びで五輪5位入賞を果たしたという
異色のジャーナリストですが、下山事件では現場に重要な血痕を発見するなど、
実際に関わっていた事が、さらにこの本を迫真に迫ったものにしています。
最初の半分は、轢断死体の発見状態から解剖まで、
かなり具体的な説明が続くので、
神経の細かい方には向かないかもしれませんが、
後半のジャーナリストならではの取材と調査に基づいた推理はさすがです。
「日本の黒い霧」を読んで居られない方は、まずそちらを読まれる事をお勧めしますが。
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