昨日、思ったこと
父と母の介護をしてくれていたSさんが、我B&Bに遊びにきてくれました。
一人旅です。
北島の温泉と湖の街ロトルアを訪ねてから、一昨日、レンタカーにてご到着。
これでニュージーランドは3回目なので、慣れたものです。
いつもはご主人と一緒なのに、どうしたの?と聞いたら、
この頃ケンカばかりで、あまり上手く行っていない、と・・・
「58歳で退職を決心した夫は、一日中家でゴロゴロしていて気分が悪い、
まだ若いのだから、何か仕事をすればいいと言うと、
『今までお前たちの年金を稼ぐために働いて来たんだから』と、すぐケンカになる。
私だって二人の子供も育てたし、働けるときは働いて、家計を支えてきたのに、
そんなことは全く認めてくれない・・・」
と、愚痴が堰を切った川のように流れてきました。
とても仲の良さそうなご夫婦だったんですよ、一緒にゴルフや旅行を楽しんだりして。
ご主人が退職されてから会うのは、これが初めてですから、
やはり、退職に絡む生活のアジャストの難しさが直接の原因なのでしょう。
単身赴任の多かったご主人で、夫婦ともども好きなことをして暮らしていたものが、
急にひとつの家をシェアーすることが、たまらなく煩わしいと言います。
日本人の夫婦関係と云うのは、ちょっと世界でも特殊だと思います。
さすがに現代ですから、初めは愛だの恋だので、よその国の場合と同様に始まりますが、
違うのはそのあと。
子供が出来ると、急に「お父さん」「お母さん」の役にはまり込む。
その上、奥方の方が経済的なコントロールを持つのですって?
この2点の徹底ぶりが、かなりよその国と違いますね。
先日、日本の旅行斡旋会社の人達が、うちのB&Bを視察に来て下さいました。
とても気に入って下さって良かったのですが、ひとつアドバイスをくださいました。
「日本の中高年のお客さんに来てもらいたかったら、ダブルベッドはダメですよ。
中高年のカップルで、今更一緒に寝たいなんて人達は居ませんし、
だいたい、旅行は女性同士が多いですからねぇ。 ツインにした方がいいですよ」と。
私は日本人ですから、「なるほど」と、すぐに納得してしまいましたが、
主人にスカイプで伝えると、死ぬほど驚いていました。
昨日は、イタリア語のクラスがあって、最後にこんなゲームをしました。
まず、自分の人生の中で一番大切だった日をイタリア語で言い、(1978年1月2日とか)
それが何の日か、みんなで当て合いっこするのです。
私のクラスは12人で、男の人はたったのひとり。
みんな、私くらいか、もう少しお年を召した方ばかり。
なんと、3分の2以上の方たちの一番大切な日とは、
連れ合いと巡り会った日、だったのです。
たったひとりの男性の方も、その例に漏れませんでした。
いいと思うんですけれどね、
年を取っても、お互い優しいロマンチックな気持ちで居られると云うのは。
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