家事
私は家事が苦手です。
お料理以外は、得意だとはとても言えません。
お料理にしろ、あまり手際の良い方では有りません。
ひとつのことに頭脳を使って熱中するのなら良いのですが、
細々とした用事を、計画立てて処理して行くことがヘタなんだと思います。
こんなことを書くと、どんなに散らかったB&Bかと思われてしまいますが、
苦手だからと言って、周りが雑然としていても平気かと言うと、
そうではないんですね。
極めて気になる方なのに、自分では上手く直せないので人に頼むしかない訳です。
パインバレーのマネージャーは、まるでメリー・ポピンズのような人で、
私から見ると魔法のような手さばきで、あれよあれよという間に整頓してしまいます。
以前、実家に帰った時に、母と従姉妹がダレカのうわさ話をしていました。
その人は、洗濯物を干しても、竿にかけるだけで、
しわを伸ばしたりしないのだそうです。
それを、母と従姉妹はあたかも信じられないことのように、
まぁーとか、アラーとかを連発しながら、目をむいて驚嘆し合っているのです。
私は何も言えなくなってしまって、二人の興奮の陰に隠れて小さくなっていました。
私は、学生の頃からアメリカでしたので、そもそも洗濯物を干さないのです。
スピンされて洗濯機の中で固くシワくちゃになった衣類を、
わしづかみにして乾燥機に放り込む。
シワなんて伸ばしません。
乾燥機に入れれば自然にシワは取れますから。
ま、せいぜい、デリケートな衣類をその辺に(アクマデもその辺に)引っ掛けて置くくらい。
ニュージーランドに来て、洗濯物が家々の庭にはためいているのを見て、
ああ、この国は洗濯物を干してもいいんだと気付き(アメリカでは禁止されている地区も多い)、
しばらく「憧れ」の太陽熱乾燥を試みましたが、
シンバに引きずり下ろされてズタズタにされて以来、
もとの方式に戻しました。
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