北京便り
昨日は、同じ芸術でも、音楽の世界で活躍する人を訪ねました。
5歳の Huang Tiange 君です。
私は、天才と呼ばれる人に何人かお目にかかったことが有りますが、
こんなにお若い方は初めて。
でも、今の時点において、彼は明らかに天才です。
バッハと彼自身が作曲した曲を弾いてくれましたが、呆気にとられる成熟度です。
まだまだ足がペダルには届かないので、大きな箱の上に足をのせて、
彼用につながれたペダルを踏んでいる状態なのに、ピッチも表現度も子供のものでは有りません。
Tiange君は、今年、シカゴの音楽大学に入学するのだそうで、
ご両親は、その準備に大変そうでした。
写真もお好きだそうで、3月には、Tinge君のソロ写真展が、北京の美術館で催されます。
彼のサイン入り音楽を貰った娘には、せいぜい大事にするようにと念を押しました。
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中国人の良いところは、子供にとても優しいこと。
娘は、中国語が割と出来るのですが、大人に対しては不機嫌なタクシーの運転手でも、
娘が中国語で行き先を伝えようとすると、急に声を和らげて聞いてくれます。
また、娘が薄着をしていると、知らない人でも「もっと着せてやればどうか」と言って来たりします。
マナーの悪さ、知的所有権の問題などで、世界のヒンシュクを買っている中国ですが、
これは、あくまでも、彼らを西洋文化の物差しで測った場合のことであって、
中国には中国流のマナーが有り、知的所有権など、豊かな社会でこそ理解できる経済法的感覚は、
今の中国に期待する方がどうかしていると、私には思えます。
(勿論、中国は、西洋流の取引マナーを学ぶ以外に、世界市場でプレーし続ける道はないのですが。)
(勿論、中国は、西洋流の取引マナーを学ぶ以外に、世界市場でプレーし続ける道はないのですが。)
ましてやアジア全域では、師の教えをなぞることでこそ修練が積めると云う常識があります。
まだお若い方はご存じないかもしれませんが、日本もひと昔前には、
「コピーキャット」の異名をもって知られていたのです。
そう遠い昔のことではありません。
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午後には、Han Taoという若手の画家のアトリエを訪れました。
政治的に、かなり反xxxな絵を描く画家ですが、大きなアトリエと住居を構える成功者です。
外国での個展に力を入れたり、尊敬される批評家を身方につけるなど、
護身術を心得ているようです。
ダイニングテーブルには、大変なご馳走が用意されていて、
アーティストたちとの会話も興味深く、(内容は、後日、NZからアップします、用心のため)
またしても楽しい夜を過ごすことが出来ました。
謝謝。
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